自分の部屋に戻って来たミカ。
お給料の金額が、間違っていないことは解ったのですが、疑問はまだまだ尽きないようです。
夜が明けて太陽の光がミカの部屋を射し始めたころ、ミカはパチッと目を開き、ベッドから飛び起きました。
まだ朝の六時。いつものミカなら、夢の真っただ中です。
リビングではスピカが新聞にアイロンを当て、ルーシーは朝ご飯を作っています。
昨日の話の続きを聞こうと思って、早起きしたんだ~♪
だって、自分のお給料から取られちゃうんだから、その仕組み位知っておきたいよ~。
エラいニャ!ミカの言う通り、自分のお給料から引かれているものは、キチンと見ておかないといけないニャ。
なんだかよく解らないうちに引かれて…って言うのは問題よね。
そうそう!どうして毎月のお給料から税金が引かれるのかって話だよ。
毎月のお給料から引かれる所得税は、『源泉所得税』と言われているニャ!
源泉所得税って言うのは、『所得税が前払いとして引かれる』って考えると解りやすいわ。
お給料を貰っている人は所得税を払うってところは昨日説明したニャ??
所得税の計算は、1月1日から12月31日までの間に貰ったお給料の総額から計算する決まりになっているニャ。
逆に言えば、12月に最後のお給料を貰うまで、正確な所得税を計算することが出来ないニャ。
うんうん、最終的にどれくらいのお給料になるか解らなかったら、計算できないもんね?
そうニャ。でも、最後までわからないようでは、みんなが困るニャ。
例えばミカちゃんの一年間のお給料が120万エデンだった場合、所得税は8,600エデンになるんだけど、年末に8,600エデンの税金を払って下さいって言われたらどうする?
それじゃ、355,800エデン払って下さいって言われたらどうする?
実際には、355,800エデンの税金を払う人は、年収が600万エデン位になるんだけど
…それでも突然言われたら、やっぱり困るわよね?
うん。私の場合、お恥ずかしながら貯金をしている自信もないし。
ミカちゃんと同じように、困る人はたくさんいると思うわ。
でも、毎月3万エデンなら、なんとかなるでしょ?
そういうこと。一度に払って下さいって言われたら大変だから、毎月少しずつ税金を払うの。そうすれば、年末に一気に支払わなくてもよくなるってわけ。
わかったよ!みんなに突然大きなお金を負担させないように、毎月少しずつ支払う…
それが源泉所得税の役目なんだね??
これで、源泉所得税がなくてはならないものって事はわかったわね♪
続く→
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第1章 税金ってなに?
第2章 まずは消費税ニャ!
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